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ツイッターをしているのですが。
この前やっとビリーのボットを見つけてフォローしました(笑)




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『今、なにしてる?』
コンソールパネルを開いて、文字を打つ。
変身はすぐにある時もあるけれど、気付かなければそのまま置いておかれる。返事がない時でも僕はそのまま一人での呟きを続ける。
『夕飯は研究室で食べたよ。』
『いつもと同じ、コーヒーとドーナツ。』
つづられていく独り言のようなつぶやきに、やっぱり返信はない。最初の頃は返信がないか気になってちらちら画面を見ていたけれど、サブディスプレイに表示を出しっぱなしにして自分の作業に入ることにした。
いつまでも気にしているとこちらも手が進まない。
『今作ってる作品、早く見せたいなあ』
『絶対にいじわるだ!って怒るとおもうんだけど』
独り言だと分かっているのに、誰かに語りかけるような口調になっている。誰ともなく呟いているだけなのに、語りかけている相手はいつも一人だ。
(グラハム…、今日はなにをしているんだろう…)
仕事をしている時間は部署の関係で離ればなれになるので、パソコンの画面上で会話を共有できるツールを探してきて会話をできるように設定をした。勿論グラハムはいつもじっとパソコンの前で座っているわけじゃないので、僕のよるに独り言をつぶやき続ける事なんてしないけど、それとも時々(たぶん休憩時間とかに)画面に向かって話しかけてくれる。
『夕飯は、クリームシチューが食べたいな』
普段は顔を見て言えないわがままも、独り言だと思えば底に吐きだせる。夕飯をいつも作ってもらっている身でわがままなんて言えない、と思っているのにパソコンのキイボードで打つ言葉にはうっかり本音を話してしまう。
全世界に公開されている独り言には仕事の詳しい事なんて勿論書けないけれど、きみにだけ通じる言葉で、きみにだけ通じていればいいと僕は思っている。勿論ネットワーク上でパーソナルデータは公開していないし、僕はただの「ビリー」として発言をしている。
『早く帰りたい・・・』
返事がないので呟いてしまう本音。
(違うなあ…)
本当のところは、早く帰りたいのではない。早く、きみに会いたいのだ。だけどそこまでの本音はさすがに言う事ができなくて、「早く帰りたい」と遠回しに呟いてみる。
「返事は……ないか…」
呟いてから数十分。何の履歴も更新されていない画面を見て言葉に出して呟いた。
(たまには、返事してくれてもいいのに)
きみに会いたい。
心からそう思っているときに限ってきみは返事をしてくれない。タイミングの悪い男だ。
いつだってそうだ。
僕がきみの事を一番に必要としているときに、きみは傍にいない。
(だけど…きみもそうなのかもしれない…)
きみが必要としてくれたときに、僕は一緒にいる事ができただろうか?きみはぼくの事を必要にしてくれた?呼んでくれた?
そんな事ばかり頭の中でぐるぐる回ってどうにも仕事いならなくなったので、サブディスプレイの電源を切った。
どうせもう少しすればきみが迎えに来る。ディスプレイ越しに話をするきみじゃなく、本物のきみが。
さっき、思ったことは決して口には出して聞けないけれど。
(いつか、聞けたらいいなあ)
僕は、きみを必要としている。
きみは、僕を必要だと言ってくれる?









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ビリーのボットが超かわいかったので今度はああゆうかわいいのをネタにしたい(笑)
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