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グラハムとおじさんのお話を書いてみました。


…おっさんが好きなんです…。
おっさんが甥っ子に対して大人になってもまだまだ子供だなあ!はっはっは!と言っているのが好きなんです(笑)



 *****
あの戦いのあと、アロウズに所属を決めるのと同時に、私から彼に会う権利が取り上げられた。それが当たり前だったころには、そのことに権利等と言う名称があったことすら思い浮かばなかったと言うのに。
「……それが、条件ですか」
全世界の軍隊が統一され、自軍であるユニオンも事実上消滅した。私が帰れる場所はもう戦場しかなく、それができるのは目の前のこの男。ホーマー・カタギリしか居ない。
彼は私の前に現れ、こう言った。
「二度と、私の甥に近付かないと言うのであれば」
と。
ホーマーの甥であるビリー・カタギリはユニオンの技術顧問であり、私の親友だった。対ガンダム特別部隊として作られたオーバーフラッグスにも一緒に所属しており、私が最後に乗ったフラッグを改造してくれたのも彼だ。その彼に、二度と会うな、とこの叔父は言う。
「…彼は…いま、どうしているのですか」
言われたことにショックを受けているのか、自分でもよく分からない。とにかくその時はそんな言葉しかでてこなかった。
彼の叔父は、私の問いに顔色ひとつ変えずに言う。
「それはきみに、関係のない事だろう?」
ぴくりと眉が持ち上がった。まるで、私の事が気に食わない、とでも言うように。
(それもそうか…)
ビリーの頭脳を、才能を愛し、モビルスーツにかかわる仕事をしたいと進言した彼に、自分の監視が届きやすいユニオンの軍に入れたのだと聞いた。
「ビリーはね、きみはこうして生きていることも知らない。あの無茶なフラッグとガンダムが交戦してから、酷く沈んでいるだ。これ以上あれを傷つけたくない」
わざと、自分の所有物であるような物言いをして、人の神経を逆撫でする。あれ、だと。ビリーの事をまるでモノ、いや子供扱いだ。
彼の意志がそこにないのであれば、私にも会う権利はあるはずだ。彼が、私を拒否する理由が見当たらない。更に食い下がろうとした私に、いまやアロウズの司令官となった彼の叔父が冷酷で、皮肉を込めた笑顔を作った。
「それできみは、その姿をビリーの前に出せるのかね?あれが作ったフラッグに乗り、そんな姿になって帰ってきた、と言うのかね」
たたみかけるように言葉を浴びせる。その言葉の端々に、彼に対する愛を感じた。私の感じているものとは違う。利己的な愛ではなく、彼の家族愛とでも言うべきものが。
「……、」
それ以上、私には何も言えなかった。
この話を飲まなければ、結局私には行くべき場所を、いや生きるべき場所を失ってしまう。
(ビリー…済まない……)
帰るべき場所は、きみのところだと思っていた。けれど、それが叶わなかった。
いつかこの雪辱を晴らした時に、胸を張ってきみの元に帰れるように、今は耐えよう。それしか、方法が見つからない。
(ビリー、きみに会いたい…)





>>>
そしてグラハムはミスターブシドーとしての人生を歩み始めます。
…うそです。
なんじゃこの話。
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