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ビリーはブシドーを見てどうするんだろう、って考えるとわくわくしてたまらなくなった!




 *****
アロウズの本部で紹介された彼は、僕が知っている人にひどく似ていた。
(…似ているんじゃあない)
本人だと、わかっている。
けれど、名前を変え、素顔を隠し、そうまでしてモビルスーツに乗り続けるきみの決心に対して、僕は何も言えなかった。ただ、曖昧に微笑む僕にきみは何を感じたのだろう。
きみの周りに誰の気配もないのを確認してから近付いた。
正体を隠している頑なな態度の為か、きみにはひどく近付きがたい空気が纏わり付いていた。呼び慣れない名前で呼び掛けると、きみはすぐに振り返った。
僕がただ腐っていた四年の間、きみはすっかりこの名前の人物になってしまっていたんだね。胸の奥のあたりが、きりりと痛んだ。
後悔?罪悪感?それとも怒り?
自分でも、その痛みの正体がわからない。一瞬顔をしかめたのを見ていたきみは、だけど何も言わなかった。
昔はすぐに聞いてきたよね?今、そうしないのはその仮面のせい?それともその名前のせい?
僕は手を延ばしてきみの冷たい仮面に触れた。指先に、初めて血が通ったようなじわっとした感覚があった。
「あなたに、似ている人を知っている」
仮面に触れたままそう言うと、長い睫毛がふと伏せられた。頬に綺麗な影を落としていた睫毛も、今のきみには無用なものに見える。だって顔を覆う仮面にその影は落ちない。
「彼は、強い人だった。あなたも…」
強い、ままだ。過去を封印して、過去を殺して、そうまでして追い掛けたい存在。
(ガンダム…)
僕は、きみを応援しているよグラハム。だから、次こそは勝ってほしい。きみが、僕よりもガンダムを選んだのだから。最後まで貫いてほしい。それがきみの強さなのだから。





>>>
グラハムの仮面は漆塗りなんかな…って思ってこの文章の中にそのくだりを入れたら自分で笑ってしまったので消しました。あれ…漆塗りなんじゃないのかな…。漆塗りのガンダム、ってのもいいな!(笑)かぶれそう。
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