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グラハムを見ているとせつなくなる。
あと小説は別にグラビリじゃないんですってね(笑)ビリーがかわいそう!って言われた。え、そんなもの勧めないでよ…!読むけど…。
あと小説は別にグラビリじゃないんですってね(笑)ビリーがかわいそう!って言われた。え、そんなもの勧めないでよ…!読むけど…。
*****
そのモビルスーツの真っ黒なボディを見た時に、きみは「ブルーが良かった」と言うのかな、と思ったら、そうは言わなかった。
それが少しだけ、悲しかった。
そんな過去の記憶にとらわれている自分を、むしろかわいそうだと思った。
「そう言えば、きみはアヘッドの改良型にも乗っていたんだよね」
あの、センスのかけらもないボディラインのモビルスーツがどうも好きになれなくて、僕はアヘッドと同型のデザインは採用しなかった。人革連のデザインするモビルスーツを田舎くさい、と嫌っていた僕の話をきみも笑って聞いていたはずなのに、それは手ひどい裏切り行為だ。少し茶化して言ってみると、きみは仮面の下で少しだけ眉毛を浮かせたような表情を作った。実際にそこは仮面の下に隠れていて、変わったのは眼の周囲の雰囲気だけだったけれど、僕にはきみのその変化が手に取るようにわかる。
「私が乗るために改良してもらったものだ。それでもガンダムには敵わなかった」
僕の言葉に一瞬驚いたような顔をして、それから皮肉るようにそう言う。その皮肉の中に、ほとんど職場放棄をしていた僕に対してのあてつけも含まれていることは分かっている。
「アヘッドの赤い機体は今のきみにとても似合っていると、少し思ったんだけどな」
「なんだ、皮肉か」
くすり、と小さく笑った声がした。表情も、柔らかく微笑んでいる。
仮面をつけるようになってから、きみのまとう空気はいつもとがっているように感じていたけれど、僕の前では以前のきみに戻ってくれたようでとても安心する。
「……黒い機体も、どうかと思ったんだけどね…」
視線を新型モビルスーツに戻す。
漆黒のカラーリングは、ビーム攻撃に対しての防御力を高めるためのコーティングだったので、どうしようもなかった。
本当は、きみにはまた青い機体に乗ってほしかったのに。
「強そうだ」
機体の色を見て、少しだけ視線を曇らせた僕に、きみは嬉しそうに言ってくれる。まるで子供のような口調なのは、わざとそうしているようにしか思えない。
「強いかどうかは、乗る人次第なんじゃないの」
わざと無邪気に振る舞う彼に、ぼくは辛辣な一言をぶつけた。振り返ったきみは拗ねたような視線を向けてくる。
それを見た僕は笑顔を作って見せたけれど、心の中では悲しかった。
この気持は、いつになったら、何が起こったら、消えてくれるのか、もう分からないんだ。
きみにはわかっているのかな。
僕がこうしていることできみに甘えていることを。昔と同じような扱いを受けて、喜んでいる事を。
(……だけど、心の底から楽しいなんて気持ちには、多分もうなれないだろうけど)
ずっときみを、きみの背中を見ていたかったよ。できれば漆黒ではなく、ブルーの翼を広げて飛ぶきみを。
>>>
…もっとこう…明るい話を書きたいです。
次は…次こそは…。
それが少しだけ、悲しかった。
そんな過去の記憶にとらわれている自分を、むしろかわいそうだと思った。
「そう言えば、きみはアヘッドの改良型にも乗っていたんだよね」
あの、センスのかけらもないボディラインのモビルスーツがどうも好きになれなくて、僕はアヘッドと同型のデザインは採用しなかった。人革連のデザインするモビルスーツを田舎くさい、と嫌っていた僕の話をきみも笑って聞いていたはずなのに、それは手ひどい裏切り行為だ。少し茶化して言ってみると、きみは仮面の下で少しだけ眉毛を浮かせたような表情を作った。実際にそこは仮面の下に隠れていて、変わったのは眼の周囲の雰囲気だけだったけれど、僕にはきみのその変化が手に取るようにわかる。
「私が乗るために改良してもらったものだ。それでもガンダムには敵わなかった」
僕の言葉に一瞬驚いたような顔をして、それから皮肉るようにそう言う。その皮肉の中に、ほとんど職場放棄をしていた僕に対してのあてつけも含まれていることは分かっている。
「アヘッドの赤い機体は今のきみにとても似合っていると、少し思ったんだけどな」
「なんだ、皮肉か」
くすり、と小さく笑った声がした。表情も、柔らかく微笑んでいる。
仮面をつけるようになってから、きみのまとう空気はいつもとがっているように感じていたけれど、僕の前では以前のきみに戻ってくれたようでとても安心する。
「……黒い機体も、どうかと思ったんだけどね…」
視線を新型モビルスーツに戻す。
漆黒のカラーリングは、ビーム攻撃に対しての防御力を高めるためのコーティングだったので、どうしようもなかった。
本当は、きみにはまた青い機体に乗ってほしかったのに。
「強そうだ」
機体の色を見て、少しだけ視線を曇らせた僕に、きみは嬉しそうに言ってくれる。まるで子供のような口調なのは、わざとそうしているようにしか思えない。
「強いかどうかは、乗る人次第なんじゃないの」
わざと無邪気に振る舞う彼に、ぼくは辛辣な一言をぶつけた。振り返ったきみは拗ねたような視線を向けてくる。
それを見た僕は笑顔を作って見せたけれど、心の中では悲しかった。
この気持は、いつになったら、何が起こったら、消えてくれるのか、もう分からないんだ。
きみにはわかっているのかな。
僕がこうしていることできみに甘えていることを。昔と同じような扱いを受けて、喜んでいる事を。
(……だけど、心の底から楽しいなんて気持ちには、多分もうなれないだろうけど)
ずっときみを、きみの背中を見ていたかったよ。できれば漆黒ではなく、ブルーの翼を広げて飛ぶきみを。
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…もっとこう…明るい話を書きたいです。
次は…次こそは…。
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