写真。 2009/01/13_Tue_23:07

クジョウくんかわいかったですよね。
そしてビリーはきもかった…。お前その写真いつから…？

何度か、それを見せてもらったことがある。
仕事中にいつも着ている白衣のポケットが膨らんでいるので、手を乗せるときみは悪意のない笑顔でそれを差し出した。
「きみにだけ、見せてあげるね」
照れているような顔をしている。いつも、そんな表情にはならないのに。
ビリー・カタギリが笑顔で差し出したのは、学生時代の写真だった。若すぎるきみと、まるで子供のような女子学生とふたりが一緒になって笑っている写真。
「学生時代の、同級生なんだ」
含みを持った言い方をして、写真を見せてくれた。そんな言い方をしなくてもわかる。きみは、この子が好きなのだな、と。
聞くと、やっぱり照れたような顔をして少し下を向いた。
「うん…片思いだけどね…」
嬉しそうに、けれど少しだけさみしそうに、きみはそう白状した。
あの写真は、今でもきみの白衣のポケット
にしまってあるのだろうか。いつまでも、いつまでも、そのさみしい片思いのままで仕舞ってあるのだろうか。
いっそかなわないのであれば諦めろ、とそう言ってやるのが、友人としての正しい態度なんだろうか。
（……違う、）
私は、嫉妬しているのだ。あの、少女に。
今はどんな女性になっているか知らないけれど、彼の心を奪っているのきっと今でもあの写真の少女なのだ。だから、嫉妬しているのだ。
理由は、わかっている。
彼の気持ちも、わかっている。
それは自分も、叶わない片想いを続けているからだ。
写真を持ち歩くほどの気持ちではないにしろ、片想いをしているからだ。
（……胸に…）
形にはならなくても、この気持は確かに胸の中に存在する。丁度、きみが写真を入れていたあのあたりに。





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ビリーは絶対にあの写真をグラハムに見せたことがると思う！
絶対そうだと思う…！！