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スメラギさんと一緒だったビリーを肯定すればするほど、こんな男むかつく…って思うのは自分だけですか…。
あと、こんなところでなんですがいつも拍手ありがとうございます。
こんなサイトでも見てくれてる人がいるんだなあ、と思うとやる気になります。
*****
時々、彼女の晩酌に付き合うことがあった。アルコールによわい僕の事を知っている彼女は、自分が飲んでいるのと同じ分量だけ僕に飲むように迫り、僕が途中でギブアップするのを見てくすくす笑う。
ぐらぐらする視界の中に、楽しそうに笑う君の顔が見えて、ああその顔は昔のままだなあって考えてほっとする。
心拍数があがっているので、ほっとしているはずの心臓はいつもよりもどきどきしいるけれど。それは多分アルコールと、きみの笑顔の所為だ。
「ほんと、ビリーはお酒が弱いわねえ」
テーブルの上に上半身を預けてぐったりする僕に、彼女の声が降ってくる。ちらりと視線を上げると、彼女はまだ琥珀色の液体をグラスの中でゆらゆら揺らしている。蛍光灯の明かりに透けて、テーブルに薄茶色の陰を落としている。ゆらゆら、ゆらゆら、揺れているその水面に僕はじっと視線を注いだ。
「…きみは、相変わらず強いな……」
これでも学生時代よりはアルコールに強くなったつもりだったのに。それでもきみには敵わない。
「ビリーは、お酒飲んで忘れたいことなんてなかったの?」
ぐったりとしている僕の頭に顔を近付けて、きみが囁く。からかっているような、楽しそうな声。けれど、その中に女性らしい艶があるのを感じて僕の心臓がぞわりと泡立つ。
手をのばして、グラスを持っていない方の彼女の手に触れた。
細い指。綺麗な爪。
「……忘れたいことなんて…ないよ」
逆に、覚えておかなきゃいけないことばかりだ。僕が忘れてしまえば、その存在すらもなかったことにされてしまう人がいてね。その人のために僕はいつまでも彼を覚えていなきゃいけない。
僕の言葉を聞いて、きみの手が僕の手を掴んだ。とても、弱いちからで。
「……優しいのね。ビリーは」
彼女の声が、僕の耳をくすぐる。
手を取られた瞬間、眼の前が真っ赤になった。
「それだけが取り柄だからね」
けれど、その感情は彼女の声を聞いてすぐにかき消える。
優しいのね。
それだけが取り柄だからね。
反射的に答えた自分の言葉に、自分で傷ついた。
違うんだクジョウくん。僕は、きみが好きだから。きみが欲しいから。こうしてきみに優しくするんだ。その気持ちは、決して褒められるものじゃない。
分かってもらえない感情に、僕はぐっと瞼を閉じた。
>>>
ビリーもクジョウくんもぐだぐだ過ぎてなんか考えてて笑っちゃいました。
気分転換にグラハムの前でかわいいビリーでも書きます。
ぐらぐらする視界の中に、楽しそうに笑う君の顔が見えて、ああその顔は昔のままだなあって考えてほっとする。
心拍数があがっているので、ほっとしているはずの心臓はいつもよりもどきどきしいるけれど。それは多分アルコールと、きみの笑顔の所為だ。
「ほんと、ビリーはお酒が弱いわねえ」
テーブルの上に上半身を預けてぐったりする僕に、彼女の声が降ってくる。ちらりと視線を上げると、彼女はまだ琥珀色の液体をグラスの中でゆらゆら揺らしている。蛍光灯の明かりに透けて、テーブルに薄茶色の陰を落としている。ゆらゆら、ゆらゆら、揺れているその水面に僕はじっと視線を注いだ。
「…きみは、相変わらず強いな……」
これでも学生時代よりはアルコールに強くなったつもりだったのに。それでもきみには敵わない。
「ビリーは、お酒飲んで忘れたいことなんてなかったの?」
ぐったりとしている僕の頭に顔を近付けて、きみが囁く。からかっているような、楽しそうな声。けれど、その中に女性らしい艶があるのを感じて僕の心臓がぞわりと泡立つ。
手をのばして、グラスを持っていない方の彼女の手に触れた。
細い指。綺麗な爪。
「……忘れたいことなんて…ないよ」
逆に、覚えておかなきゃいけないことばかりだ。僕が忘れてしまえば、その存在すらもなかったことにされてしまう人がいてね。その人のために僕はいつまでも彼を覚えていなきゃいけない。
僕の言葉を聞いて、きみの手が僕の手を掴んだ。とても、弱いちからで。
「……優しいのね。ビリーは」
彼女の声が、僕の耳をくすぐる。
手を取られた瞬間、眼の前が真っ赤になった。
「それだけが取り柄だからね」
けれど、その感情は彼女の声を聞いてすぐにかき消える。
優しいのね。
それだけが取り柄だからね。
反射的に答えた自分の言葉に、自分で傷ついた。
違うんだクジョウくん。僕は、きみが好きだから。きみが欲しいから。こうしてきみに優しくするんだ。その気持ちは、決して褒められるものじゃない。
分かってもらえない感情に、僕はぐっと瞼を閉じた。
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ビリーもクジョウくんもぐだぐだ過ぎてなんか考えてて笑っちゃいました。
気分転換にグラハムの前でかわいいビリーでも書きます。
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