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グラハムはビリーに会いにきたんだよね。
モビルスーツのためだなんてまぜっかえしたビリーはきっと照れていたんだと思う。そう思いたい…(笑)




 *****
何も言わずに突然訪ねてくるなんて、きみは相変わらずだ。それが新型モビルスーツの最速だとわかっていても、嬉しいなんて僕も相変わらずだ。
用件を済ませてすぐにかえるのかと思っていたグラハム…いや、ミスターブシドーはまだ僕の隣で新型のモビルスーツを見ている。
機械にあこがれる小さな子供みたいな視線が仮面の奥から見えたので、僕は彼に話しかけないまま自分の作業に戻ろうとした。一時中断はしているけれど、僕はまだ勤務中だ。彼のように自由な身分ではない。
「良かった、」
モニターの前でパネル操作をする僕に、彼が振り返って言う。最初は、モビルスーツの話をしているのかと思った。顔をあげると、彼の眼がこちらを真っ直ぐに見ていて、一瞬たじろいでしまった。すぐに顔を伏せた僕を、彼はどうしたのかと思わないだろうか。
「いや、きみが元気そうで良かった」
次に聞こえてきたのは、意外な言葉。僕はまたすぐに顔をあげてしまった。今度は、きみの視線を真正面から受けるか、受けないかのぎりぎりのところまでで視線を止める。ちょうど、口元が見えている。唇の端が少し持ち上がっているその表情は、笑っているのかもしれない。ただ、眼を見ていないので全体的にどんな表情なのかはわからない。
「元気そう、って」
彼の言葉を繰り返して、その意味をはぐらかそうとした。彼が僕を心配するなんて、考えすぎだ。そう、思ったから。
「ソレスタルビーイングに接触した、と聞いたから、な」
彼の視線が、僕の方から、窓の外に移った。僕は、彼の言葉に手を止める。その名前を聞いて、心臓がぎゅっと締まるような緊張感が生まれた。指の先の感触が、遠くなる。
「……」
どこで、それを聞いたんだい?と、本当は笑顔を作りたかった。だけど、それができない。
顔色も変っているかもしれない。顔を伏せて、できるだけ彼に見られないようにする。彼が視線を移したのは、多分その所為だ。
息を、吸う。
いつものように振る舞う事を意識しすぎて、新呼吸のように大きな行動だったけれど、彼はそんな僕には何も言わない。
「大丈夫だよ」
大きく吸い込んだ息を、ゆっくり吐き出しながらそう言った。
「なら、いい」
グラハムも、僕の言葉に納得してくれた。いや、納得してくれたような態度をとってくれた。
(そうか…きみは……)
顔をあげると、きみの視線は相変わらず新型モビルスーツの方を向いている。けれど、きみが僕を心配してきてくれたんだ、とわかったのでなんだか嬉しくなった。
「優しいんだね」
「それほどでもない、」
きみの優しさに、なんだかほっとしてさっきまでの緊張感はどこかに行ってしまった。それほどもでも、と言ったきみの顔が笑っているので、僕も笑顔になれているのだと思う。
(うれしい…)
あくまでも利己的な気持ちだけれど、そう思うことが僕にはとても嬉しい。





>>>
グラ…ミスターブシドー
最後まで読んでいたらクワトロみたいに全力でグラハムであることを否定したのかな!?って友達と話し合ったのですが、グラハムはクワトロよりも大人なので怒ったりはしないと思う…。ところでミスターブシドーって誰がつけたんですか。ビリーですか。ビリーがつけたんですか。いやがらせだろう、絶対。
ブシドーはアロウズでいじめられてんじゃねえのか、と心配されていた(笑)。いやいや…全否定はできないけどきっと大丈夫だと思うよ。

ブシドーと話をしているときのビリーが眉毛下がっててちょうかわいかった!!!
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