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グラハムとビリーは同棲している。
そうゆう認識でいいんだよね…?
そうゆう認識でいいんだよね…?
*****
あの戦いが終わった後、僕には行くところがなくなった。
帰るべき場所は地上だ。それだけが分かっていた事だ。
途方に暮れて軍部で寝泊りをする僕を見て、最初に手を差し伸べてくれたのがきみだった。もしも、その最初の手がきみではなかったら、僕は多分きみではない誰かと一緒に暮らしていたかもしれない。
(そして、2、3日で捨てられていたかもしれない)
そう考えてくすりと笑う。
一度何かに没頭すると人間らしい生活をひとつもでなくなる僕と一緒に暮らしていて、きみは呆れたような、うんざりしたような、そんな顔を最初は良くしていた。
「ビリー、食事は?」
ドアを開いてから、ドアをノックする。
閉じたドアではノックしても音を聞かないのを、きみはすでに学習している。僕はノックの音を聞いて振り返り、けれどきみの言葉はまるで聞いていなかった。
「……グラハム、どうしたの」
間抜けにも自分が何も聞いていなかった事を正直に告白する僕の言葉を、きみはうんざりした表情で聞いていた。
「食事は、」
「ああ、」
もう一度強い口調で聞かれて、僕はきみが何を言いたかったのか理解する。良く見ると、きみは面白い格好をしていた。仕事の時に身につけているカッターシャツの上に、エプロンをつけている。
「何を作ってくれたの」
きみが不機嫌にならないように、座っていたデスクから立ち上がって君の傍に寄る。犬のように愛想よく近付いたつもりなのに、きみはぼくの気配をそっと逸らしてキッチンに向かって歩き始めた。
「ねえ、グラハム」
呼びかけても、立ち止まってくれない。
きみは自分の言葉を無視されたのを、怒っている。
僕たちは、世界でただふたりだけになった。
きみは天涯孤独の身で、僕も頼れる人はきみだけになった。僕の頭ひとつで、きみの腕ひとつで、毎日を過ごせるだけの稼ぎを出す事はできるけれど、心の中に時折訪れるさみしさや、かなしさについてはどうにも埋める事ができない穴ができてしまった。
だから一緒に暮らそう、ときみは言ってくれたのかもしれない。だらしないビリーには監視する人間が必要だ、ときみは笑ったけれど、僕もきみが無茶をするのを近くで止めなければならないと言う任務を帯びて、きみの傍に居る。
愛情と言えば、そうなのかもしれない。
そんなものにまるで縁がなかった僕が、今感じている気持を愛情だと決めつけてしまっていいのかどうかは分からないけれど。だけど、きみに感じているこの深く、いとおしい気持ちは、愛情だと僕は考えている。
「グラハム、」
「なんだ?ビリー」
呼びかけると、やっと振り返ってくれた。
きみのちいさな頬笑みを見て安心する。心の中に広がるこの温かで甘い気持ちは、片想いを続けていた頃にはなかった気持だ。
同情でもいい。
きみが、一緒に暮らそうと誘ってくれたその言葉を絶対に、絶対に忘れない。
僕は本当に、甘ったれでどうしようもない人間だけれど、きみが居て救われる。
僕たちは世界でただふたりきりになってしまった。
けれど、僕はとても幸せだ。
きみとふたりきりでいるのが、幸せだ。
>>>
ブログに記事を上げ過ぎて整理整頓がまるでできない…と絶望をしたのにまたブログで更新をしてしまう…。
いかんいかん。
帰るべき場所は地上だ。それだけが分かっていた事だ。
途方に暮れて軍部で寝泊りをする僕を見て、最初に手を差し伸べてくれたのがきみだった。もしも、その最初の手がきみではなかったら、僕は多分きみではない誰かと一緒に暮らしていたかもしれない。
(そして、2、3日で捨てられていたかもしれない)
そう考えてくすりと笑う。
一度何かに没頭すると人間らしい生活をひとつもでなくなる僕と一緒に暮らしていて、きみは呆れたような、うんざりしたような、そんな顔を最初は良くしていた。
「ビリー、食事は?」
ドアを開いてから、ドアをノックする。
閉じたドアではノックしても音を聞かないのを、きみはすでに学習している。僕はノックの音を聞いて振り返り、けれどきみの言葉はまるで聞いていなかった。
「……グラハム、どうしたの」
間抜けにも自分が何も聞いていなかった事を正直に告白する僕の言葉を、きみはうんざりした表情で聞いていた。
「食事は、」
「ああ、」
もう一度強い口調で聞かれて、僕はきみが何を言いたかったのか理解する。良く見ると、きみは面白い格好をしていた。仕事の時に身につけているカッターシャツの上に、エプロンをつけている。
「何を作ってくれたの」
きみが不機嫌にならないように、座っていたデスクから立ち上がって君の傍に寄る。犬のように愛想よく近付いたつもりなのに、きみはぼくの気配をそっと逸らしてキッチンに向かって歩き始めた。
「ねえ、グラハム」
呼びかけても、立ち止まってくれない。
きみは自分の言葉を無視されたのを、怒っている。
僕たちは、世界でただふたりだけになった。
きみは天涯孤独の身で、僕も頼れる人はきみだけになった。僕の頭ひとつで、きみの腕ひとつで、毎日を過ごせるだけの稼ぎを出す事はできるけれど、心の中に時折訪れるさみしさや、かなしさについてはどうにも埋める事ができない穴ができてしまった。
だから一緒に暮らそう、ときみは言ってくれたのかもしれない。だらしないビリーには監視する人間が必要だ、ときみは笑ったけれど、僕もきみが無茶をするのを近くで止めなければならないと言う任務を帯びて、きみの傍に居る。
愛情と言えば、そうなのかもしれない。
そんなものにまるで縁がなかった僕が、今感じている気持を愛情だと決めつけてしまっていいのかどうかは分からないけれど。だけど、きみに感じているこの深く、いとおしい気持ちは、愛情だと僕は考えている。
「グラハム、」
「なんだ?ビリー」
呼びかけると、やっと振り返ってくれた。
きみのちいさな頬笑みを見て安心する。心の中に広がるこの温かで甘い気持ちは、片想いを続けていた頃にはなかった気持だ。
同情でもいい。
きみが、一緒に暮らそうと誘ってくれたその言葉を絶対に、絶対に忘れない。
僕は本当に、甘ったれでどうしようもない人間だけれど、きみが居て救われる。
僕たちは世界でただふたりきりになってしまった。
けれど、僕はとても幸せだ。
きみとふたりきりでいるのが、幸せだ。
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ブログに記事を上げ過ぎて整理整頓がまるでできない…と絶望をしたのにまたブログで更新をしてしまう…。
いかんいかん。
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